RC界のトップドライバー、Alexander Hagberg選手が、HobbywingグローバルチームマネージャーであるSalton Dong氏を迎え、人気の「13.5Tブリンキー」カテゴリーで使用されるG4Rモーターのセッティングとメンテナンステクニックを紹介する動画が公開されました。
主な内容まとめ
■ 公認モーターの基本
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G4Rなどの13.5T公認ストックモーターは、設計上の自由度が少なく、パフォーマンス向上の余地は非常に小さい(2〜5%が最大)。
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そのため、大幅なスピードアップではなく「細かい最適化の積み重ね」が重要。
■ FDR(最終減速比)とエンドベルタイミングの設定
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大きな屋外サーキット(例:モンサントサーキット)ではFDR 4.0付近が推奨。
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タイミングは工場出荷時が42.5度。レースでは46度前後がバランス良好。
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高すぎるタイミング(50度など)は初期加速は速くなるが、後半に失速・オーバーヒートの原因に。
■ 温度管理の重要性
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モーターは走行直後30秒以内に温度計で内部ワイヤー部を測定するのがベスト(90度以下が目安)。
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ファンで冷える前に測定するのがポイント。
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プログラムカードのデータはESCの機種差によってばらつくため、同じ機材での継続使用が必要。
■ メンテナンス&組み立て
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ローターのエンドプレイは0.2mm程度確保し、スムーズに動くようにする。
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スムーズな回転を妨げないか確認し、ベアリングが噛んでいないかチェック。
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エンドベル固定ビスはトルクレンチを使い、35〜40cNmで均等に締める。
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シャフトやベアリングが黒ずんでいたら要注意:摩耗または干渉の兆候あり。
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カーペット走行ではゴミや埃で回転不良が起こりやすいため、こまめな再組み立てを推奨。
Salton氏のアドバイスの総まとめ
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モーターセッティングは「全体平均」を見据えて最適化すべき。
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初速の速さよりも、5分間の安定した性能維持が勝負の鍵。
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毎走行後の温度チェック、部品の摩耗確認、トルク管理されたビスの締め付けなど、「丁寧なルーチン整備」が性能維持の秘訣。

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