昨年12月に中国で開催されたSIGPオフロードレースの取材中、Joseph Quagraine選手(JQ)がTITCに参戦することを発表しました。TITCはツーリングカーレースであり、オフロードレーサーであるJQ選手の参戦は驚きをもって受け止められました。しかし、これは単なる挑戦ではなく、彼のプロジェクト「Invisible Speed」と深く関わっているとのことです。
JQ選手は、2020年に「Invisible Speed」というプラットフォームを立ち上げ、20年以上にわたるセッティングの知識を書籍やオンラインコースを通じて共有してきました。今回のTITC参戦は、オンロードカーのセットアップに関する理解を深め、新たな知見を得ることが目的であると語っています。
「オフロードではサスペンションの動きが視覚的に分かりやすく、セットアップの影響をすぐに感じ取ることができます。一方で、実際の走行ではジャンプやドライバーの入力が影響し、変数が多いため、学んだことを適用するのが難しいです。オンロードはよりシンプルで、セットアップの変化が明確に表れます。私は、これまで培った知識をオンロードレースにも活かせると考えていましたが、TITCの4日間でその確信を得ました。このレースは今後毎年参加し、さらに事前の練習日を設けたいと思うほど楽しい経験になりました」とJQ選手は述べています。
また、彼はTITCでの技術的な観察についてもコメントしています。「ボディ形状、タイヤの準備、シャーシのフレックスに関する細かい知識と経験のレベルの高さには感銘を受けました。しかし、基本的な要素であるロールセンターやホイールアライメントに関する理解が不足していることには驚きました。多くのメーカーが多額の資金を投じてレースに取り組んでいるにもかかわらず、ロールセンターの位置やキャンバー、バンプステアの重要性を十分に理解していないのです。これは非常に非効率的な状況であり、Invisible Speedを通じてその問題を明らかにしていきます。」
さらに、「現在のオンロードRCは、目隠しをして動く的に矢を放っているようなものです。時々うまく当たることもありますが、一貫した進歩や持続可能な成果を得るのは困難です。私はこの分野で知識のギャップを埋めることを楽しみにしていますし、オンロードレーサーたちの長年の経験から学ぶことも多いと感じています」と述べました。
JQ選手は今後、TITCの各日程で技術的な見解を共有していく予定であり、その分析がどのような影響を与えるのか注目されます。
出所:REDRC

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